「エントランスが古くなり、今の会社のイメージと合わなくなってきた」
「受付や待合スペースが狭く、来客時の対応に困ることがある」
「採用活動にもつながるような、会社の魅力が伝わるオフィスにしたい」
このような課題を感じている企業も多いのではないでしょうか。
さらに、毎日そこを通る従業員にとっても、エントランスは「自分たちの会社らしさ」を感じる場所のひとつです。
そのため、近年のエントランスリニューアルでは、単に受付をきれいにするだけではなく、企業ブランディング、採用、来客体験、働きやすさなどを含めて計画することが重要になっています。
この記事では、エントランスが企業に与える影響から、リニューアルを成功させるポイント、具体的なデザイン事例まで、企業の総務・人事・オフィス移転担当者の方に向けて分かりやすく解説します。
なぜ今、エントランスリニューアルが注目されているのか

これまでのオフィスエントランスには、「受付をする場所」「来客を案内する場所」という役割が中心に求められていました。
しかし、働き方や採用環境の変化によって、その役割は広がっています。
オフィスに求められる役割が変化している
テレワークやハイブリッドワークの普及によって、オフィスは単に仕事をするだけの場所ではなくなりました。
コミュニケーションを生み出す場所、企業文化を共有する場所、取引先や求職者に自社の価値を伝える場所など、ワークプレイスに求められる機能は多様化しています。
その中でもエントランスは、社内外の人が接する「会社と社会の接点」となる空間です。
採用競争の中で「働く環境」も企業イメージの一部に
採用活動では、仕事内容や待遇だけでなく、実際に働く環境や会社の雰囲気も企業を知る材料のひとつになります。
採用サイトで魅力的な企業イメージを発信していても、面接で訪れたオフィスとの間に大きなギャップがあれば、求職者の印象に影響する可能性があります。
そこで重要になるのが、採用ブランディングとオフィスデザインの一貫性です。
エントランスで企業理念や事業内容、働く人の姿などを自然に伝えることができれば、オフィスそのものを企業理解の場として活用できます。
「来社体験」まで含めた空間づくりが求められている
エントランスを考える際には、デザインだけではなく、
「入口が分かりやすいか」
「受付方法に迷わないか」
「待ち時間を快適に過ごせるか」
「会議室までスムーズに移動できるか」
といった来訪者の体験まで考えることが大切です。
エントランスリニューアルは、こうした一連の来客対応を見直す機会にもなります。
エントランスが企業に与える影響
オフィスエントランスの影響は、来客だけに限りません。 来客、求職者、取引先、そして従業員。それぞれ異なる立場の人がエントランスを利用します。
エントランスが企業価値へ与える影響
| 対象 | エントランスに求められること | 期待できる効果 |
|---|---|---|
| 来客 | 分かりやすい受付、快適な待合空間 | 来客満足度・安心感の向上 |
| 取引先 | 信頼感や企業らしさが伝わる空間 | 企業イメージ・ブランド理解の向上 |
| 求職者 | 働く環境や企業文化が伝わる空間 | 採用ブランディングの強化 |
| 従業員 | 自社への愛着や誇りを感じられる空間 | エンゲージメント向上につながる環境づくり |
エントランスリニューアルで実現できること

企業ブランドの向上
企業ブランディングというと、ロゴやWebサイト、広告などをイメージしがちですが、実際に人が訪れるオフィスもブランドを表現する重要な接点です。
コーポレートカラーや素材、照明、グラフィックなどを組み合わせ、企業理念や事業内容を空間として表現することで、「この会社らしい」と感じられるエントランスをつくることができます。
大切なのは、単にロゴを大きく掲示することではありません。
「どのような会社なのか」「何を大切にしているのか」を空間全体から感じてもらえる設計が企業ブランディングにつながります。
来客満足度の向上
来訪者にとって、受付はその会社との最初の接点です。
入口から受付、待合スペース、会議室までを分かりやすく設計することで、来客時の戸惑いや待ち時間のストレスを減らせます。
また、来客スペースに適切な座席数を確保したり、モニターや会社案内を設置したりすることで、待ち時間そのものを企業理解の機会に変えることもできます。
採用活動への好影響

採用面接や会社説明会で求職者がオフィスを訪れる場合、エントランスは企業の第一印象を左右する場所になります。
例えば、
- 企業理念やビジョンを表現するグラフィック
- 自社製品やサービスの展示
- プロジェクトや実績の紹介
- 社員の働く姿が自然に見える空間構成
などを取り入れることで、Webサイトだけでは伝えにくい企業の雰囲気を感じてもらうことができます。
エントランスを「受付」だけではなく、企業を知ってもらう最初のコミュニケーション空間として考えることがポイントです。
従業員エンゲージメント向上

エントランスを最も頻繁に利用するのは、実は従業員です。
企業理念やブランドを感じられる空間、来客に見せたくなる空間は、従業員が自社への愛着や誇りを感じるきっかけにもなります。
さらに、エントランス周辺にちょっとしたコミュニケーションスペースを設ければ、部署を越えた交流が生まれる可能性もあります。
オフィス全体の価値向上
エントランスだけを単独で考えるのではなく、執務室、会議室、コミュニケーションスペースなどと一体的に計画すると、オフィス全体の使いやすさを改善できます。
そのため、オフィスリニューアルやオフィス移転を検討する際には、エントランスも含めてオフィスレイアウトを見直すことがおすすめです。
エントランスリニューアルを成功させる5つのポイント

1.コンセプトを明確にする
ポイント
最初に考えたいのが、「このエントランスで何を伝えたいのか」です。
例えば、「信頼」「先進性」「親しみ」「技術力」「地域とのつながり」など、企業によって伝えたい価値は異なります。
導入効果
コンセプトが明確になることで、内装、家具、照明、サインなどの判断基準ができ、空間全体に統一感を持たせやすくなります。
注意点
「おしゃれにしたい」だけでは方向性が曖昧になりがちです。企業理念や事業戦略、採用方針などから逆算して考えましょう。
2.来客と従業員の動線を計画する
ポイント
受付から待合スペース、会議室までの来客動線と、従業員が日常的に利用する動線を整理します。
導入効果
来訪者が迷いにくくなり、受付担当者や社員の案内負担も軽減できます。
注意点
来客動線と執務エリアが交差すると、セキュリティや情報管理上の問題が生じる場合があります。オフィスレイアウト全体で検討することが重要です。
3.オフィス全体のデザインを統一する

ポイント
受付デザインだけを目立たせるのではなく、会議室や執務室などとの統一感を意識します。
導入効果
エントランスからオフィス内部まで一貫したブランド体験をつくることができます。
注意点
コーポレートカラーを多用すればブランドが伝わるとは限りません。色だけではなく、素材、照明、家具、グラフィックなども含めて設計しましょう。
4.サイン計画を工夫する
ポイント
社名サインだけでなく、受付方法や会議室への誘導表示なども含めて考えます。
導入効果
初めて訪れる人でも行動しやすくなり、受付対応の効率化にもつながります。
注意点
デザイン性を優先しすぎると文字が読みにくくなることがあります。視認性や設置位置にも配慮が必要です。
5.ICTを活用する

ポイント
無人受付システム、タブレット受付、デジタルサイネージ、入退室管理システムなどを検討します。
導入効果
受付業務の効率化やセキュリティ向上に加え、企業情報や製品・サービスを発信することもできます。
注意点
機器を導入すること自体を目的にせず、「誰がどのように運用するのか」まで決めておくことが大切です。
納入事例6選
丸五基礎工業株式会社 様

丸五基礎工業株式会社 様
東西産業貿易株式会社 様

東西産業貿易株式会社 様
株式会社学情 様

株式会社学情 様
株式会社NTTデータ中国 山口営業所 様

株式会社NTTデータ中国 山口営業所 様
神戸医師協同組合 様

神戸医師協同組合 様
株式会社アスカクリエート 様

株式会社アスカクリエート 様(エントランス、食堂)
エントランスリニューアルで失敗しやすいポイント
エントランスリニューアルでは、見た目を変えることだけに意識が向くと、完成後に使いにくさが生じる場合があります。
| よくある失敗 | 起こりやすい問題 | 対策 |
|---|---|---|
| デザインを優先しすぎる | 受付や待合が使いにくい | 運用から逆算して設計する |
| 動線を考えていない | 来客と社員が交錯する | 来客・社員動線を分けて検討する |
| ブランドとの整合性がない | 「会社らしさ」が伝わらない | コンセプトを先に決める |
| 将来の運用を考えていない | 人員や受付方法の変更に対応できない | 可変性を持たせる |
| 来客数を把握していない | 待合スペースが不足する | 来客頻度・人数を事前に確認する |
「何を置くか」から考えるのではなく、誰が、いつ、どのように利用するのかを整理してから設計することが失敗を防ぐポイントです。
エントランスリニューアル導入チェックリスト

現在のオフィスエントランスについて、次の項目を確認してみましょう。
| エントランスリニューアル事前チェックリスト |
| □ エントランスの現状課題を整理している |
| □ 来客数や来客動線を把握している |
| □ 自社のブランドイメージを明確にしている |
| □ 採用活動における課題を整理している |
| □ 受付方法を見直している |
| □ サイン計画を検討している |
| □ 将来の組織変更や拡張性を考慮している |
| □ セキュリティ対策を検討している |
| □ オフィス全体とのデザインの統一感を確認している |
| □ 完成後の運用方法まで整理している |
チェックが付かない項目が複数ある場合は、デザインを決める前に、現在のエントランスの使われ方や課題を整理するところから始めてみるとよいでしょう。
エントランスリニューアルに関するよくある質問

Q1.エントランスリニューアルの費用相場は?
工事範囲、面積、使用する素材、造作家具、照明、サイン、ICT設備などによって費用は大きくかわります。そのため、単純な坪単価だけで判断するのではなく、まず「どこまで変更するのか」を整理したうえで見積りを取ることが重要です。
壁面やサインの変更を中心とした部分的なリニューアルと、受付・待合スペース・内装・設備まで変更する全面的なリニューアルでは必要な予算も異なります。
Q2.工事期間はどのくらいかかりますか?
工事内容によって異なります。
サインや内装の一部変更であれば比較的短期間で対応できる場合もありますが、間仕切り変更、電気工事、設備工事、造作家具などを伴う場合は、設計・製作期間も含めたスケジュール管理が必要です。
業務を負担しながら工事する場合は、休日・夜間工事や工区を分ける方法なども検討します。
Q3.小規模なオフィスでもエントランスリニューアルは必要ですか?
オフィスの規模だけで判断する必要はありません。
小規模オフィスでは、受付スペースを必要以上に広く取るのではなく、壁面サインや照明、素材、受付方法などを工夫することで、限られた面積でも印象を変えることができます。
重要なのは、面積よりも「何を伝える空間になるのか」です。
Q4.エントランスの変更は採用活動にも効果がありますか?
エントランスだけで採用成果が決まるわけではありませんが、求職者が来社した際の企業イメージを形成する接点のひとつとなります。
Q5.オフィス移転と同時に計画した方がよいですか?
オフィス移転時は、エントランス、会議室、執務室、コミュニケーションスペースなどを一体的に設計できるため、企業ブランドや動線を反映しやすくなります。
一方、現在のオフィスを継続利用する場合でも、エントランスだけの部分的なリニューアルは可能です。
Q6.エントランスだけリニューアルすることはできますか?
可能です。
ただし、エントランス単体で検討する場合でも、会議室への来客動線、執務エリアとの位置関係、セキュリティなどは確認しておくことをおすすめします。
将来的にオフィスリニューアルやレイアウト変更を予定している場合は、その計画も踏まえて設計すると二重投資を防ぎやすくなります。
まとめ|エントランスから「会社らしさ」が伝わるオフィスへ
オフィスエントランスは、単なる受付スペースではありません。
来客や取引先にとっては企業の第一印象を形成する場所であり、求職者にとっては働く環境や企業文化を感じる場所、従業員にとっては毎日会社との接点になる場所です。
そのため、エントランスリニューアルでは、デザインだけではなく、
- 企業として何を伝えたいのか
- 来訪者にどのように過ごしてもらいたいのか
- 求職者にどのような会社だと感じてもらいたいのか
- 従業員にどのような環境を提供したいのか
- 受付や入退室をどのように運用するのか
といった視点から考えることが重要です。
さらに、エントランスだけを単独で考えるのではなく、執務室や会議室、コミュニケーションスペース、ICT環境まで含め、オフィス全体をひとつのワークプレイスとして計画することが、より使いやすく企業らしい空間づくりにつながります。
「エントランスが今の会社のイメージに合っていない」
「オフィス移転を機に企業イメージも変えたい」
「採用や働きやすさまで考えたオフィスリニューアルを検討したい」

そのような場合は、まず現在のエントランスやオフィスの課題を整理するところから始めてみてはいかがでしょうか。
日興商会では、エントランスデザインだけでなく、オフィスレイアウト設計、移転・リニューアル、家具選定、ICT環境整備までワンストップで支援しています。
企業ブランディングの強化や、働きやすいオフィスづくりをご検討の際は、お気軽にご相談ください。
