巨大地震から社員の安全を守る!職場の地震対策



企業には従業員の安全を守る義務と地域に対する社会的責任があります。
世界でも上位に入る地震大国である日本では、震災を想定したオフィスづくりをしていかなければなりません。
地震をなくすことはできませんが、被害を最小限にすることは可能です。

今回は、企業がオフィスにおいて実施すべき地震対策について、行動指針や対策のポイントについて解説します。

【目次】
1.地震発生時の基本的な行動指針
 1-1.地震が発生した瞬間にとるべき行動
 1-2.安全な場所への避難方法
 1-3.パニックを避けるための心構え
2.地震発生時の行動と注意点
 2-1.安全な場所への避難
 2-2.火の元の確認と消火
 2-3.情報収集と共有
 2-4.応急手当と救助活動
 2-5.避難生活の準備
 2-6.ライフラインの確認と復旧
 2-7.心理的ケア
3.事前の備えと職場での防災対策
 3-1.防災グッズの準備
 3-2.オフィス家具の固定と配置の工夫
 3-3.安否確認方法の検討
 3-4.データのバックアップ
 3-5.定期的な防災訓練の実施
4.地震対策の見直し
5.まとめ

 

1.地震発生時の基本的な行動指針

 

1-1.地震が発生した瞬間にとるべき行動



① 窓際から離れる
 地震が発生した際、窓ガラスが割れて飛散する危険性があります。窓際にいる場合は、すぐに離れて安全な場所に移動しましょう。

② OA機器などの落下に注意
 オフィス内にはパソコンやプリンターなどのOA機器が多くあります。
 これらが落下して怪我をする可能性があるため、机の下に隠れるなどして身を守ることが大切です。

③ 避難するときはエレベーターを使わない
 地震発生時にエレベーターを使用すると、停電や故障で閉じ込められるリスクが
 あります。避難の際は必ず階段を使用してください。

1-2.安全な場所への避難方法

地震が発生した場合、安全な場所へ避難するには、次のような点に注意しましょう。
 ・揺れが収まるまで安全な場所で待機する
 ・落下物や転倒物に注意する
 ・避難経路を確認する
 ・携帯品は歩きやすい範囲のものにとどめる
 ・服装は活動しやすいものに選ぶ
 ・車は使わず徒歩で避難する

1-3.パニックを避けるための心構え

地震発生時にパニックを避けるための心構えは、事前の準備と心の持ち方が重要です。

まず、地震に対する正しい知識を持つことが基本です。
地震が発生した際にどのような行動を取るべきか、具体的なシミュレーションを行い、頭の中で何度も繰り返すことで、
実際の場面で冷静に対応できるようになります。

次に、日常生活の中でストレスを軽減し、心身の健康を保つことも大切です。
適度な休養やリラクゼーションを取り入れ、心の余裕を持つように心がけましょう。
地震に対する不安が強い場合は、専門家のカウンセリングを受けることも有効です。

また、地震発生時に備えて、家族や同僚と避難経路や連絡方法を確認し合うことも重要です。
これにより、いざという時に迅速かつ冷静に行動することができます。
さらに、地震後の二次被害を防ぐために、家具の固定や防災グッズの準備も欠かせません。



最後に、地震が発生した際には、深呼吸をして自分を落ち着かせることを意識しましょう。
パニックに陥ると冷静な判断ができなくなり、危険な行動を取ってしまう可能性があります。
自分自身に「落ち着いて行動する」と言い聞かせることで、冷静な対応が可能になります。


2. 地震発生後の行動と注意点

二次災害を防ぐためには、以下の行動が重要です。

2-1. 安全な場所への避難

 地震直後は余震や建物の倒壊、火災などの二次災害が発生する可能性があるため、安全な場所に避難します。

2-2. 火の元の確認と消火

 地震後は火災が発生しやすいため、ガスの元栓を閉め、電気のブレーカーを落とします。
 火災が発生した場合は初期消火を試み、速やかに避難し消防に連絡します。

2-3. 情報収集と共有

 ラジオや携帯電話、インターネットを活用して最新の状況を確認し、家族や近隣住民と情報を共有します。
 日ごろから、モバイルバッテリーを持参し、災害発生時でもスマホが使えるようにしておきましょう。

2-4. 応急手当と救助活動

 負傷者がいる場合は応急手当を行い、必要に応じて救急車を呼びます。自分が安全であることを確認した上で救助活動に参加します。

2-5. 避難生活の準備

 長期的な避難生活に備えて非常用持ち出し袋や備蓄品を確認し、水や食料、医薬品、衛生用品などを用意します。

2-6. ライフラインの確認と復旧

 電気、ガス、水道が寸断された場合は、非常用発電機や携帯用ガスコンロ、飲料水の確保など代替手段を考えます。

2-7. 心理的ケア

 地震後のストレスや不安を軽減するために家族や友人とコミュニケーションを取り、必要に応じて専門家のカウンセリングを受けます。

これらの行動を実践することで、地震後の二次災害を防ぎ、安全を確保できます。


3. 事前の備えと職場での防災対策

事前の備えと職場での防災対策は、企業の安全管理において極めて重要です。
災害が発生した際に従業員の安全を確保し、業務の継続性を保つためには、事前の準備が欠かせません。
以下に、具体的な対策とその重要性について説明します。

3-1. 防災グッズの準備

 職場には、最低限の防災グッズを常備しておくことが必要です。
 これには、非常食や飲料水、応急手当用品、懐中電灯、ラジオ、バッテリーなどが含まれますこれらのグッズは、
 災害発生後の初動対応において重要な役割を果たします。特に、72時間を乗り切るための備えが求められます。



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3-2. オフィス家具の固定と配置の工夫

 地震などの災害時に家具が転倒することを防ぐために、オフィス家具の固定は必須です。
 キャビネットや棚などの大型家具には、転倒防止ベルトやストッパーを使用して固定します。
 また、家具の配置も工夫し避難経路を確保することが重要です。これにより、避難時の安全性が向上します。

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3-3. 安否確認方法の検討

 災害発生時には、従業員の安否確認が迅速に行える体制を整えておくことが重要です。
 これには、連絡網の整備や安否確認システムの導入が含まれます。従業員全員が緊急時の連絡方法を理解し、
 迅速に対応できるように訓練を行うことも必要です。

3-4. データのバックアップ

 災害時には、業務に必要なデータが失われるリスクがあります。
 これを防ぐために、定期的なデータのバックアップを行い、オフサイト(遠隔地)に保管することが推奨されます。
 クラウドストレージの利用も有効です。データの保全は、業務の早期再開に直結します。

3-5. 定期的な防災訓練の実施

 防災対策は、計画だけでなく実際の訓練を通じて効果を発揮します。
 定期的な防災訓練を実施し、従業員が緊急時の行動を身につけることが重要です。
 避難経路の確認や初期消火訓練、応急手当の実習などを行い、実際の災害時に迅速かつ適切に対応できるようにします。

これらの対策を講じることで、職場の安全性を高め、災害発生時の被害を最小限に抑えることができます。
企業としての防災意識を高め、従業員の安全を守るための取り組みを継続的に行うことが求められます。


4. 地震対策の見直し

地震対策の見直しは、企業の安全と事業継続性を確保するために極めて重要です。
まず、オフィス内の什器や設備の転倒防止策を再評価し、固定具やストッパーの設置を徹底することが求められます。
次に、従業員の安全を確保するための避難経路や避難場所の確認、そして防災マニュアルの策定と定期的な防災訓練の実施が必要です。
これにより、地震発生時の迅速な対応が可能となります。

また、備蓄品の見直しも重要です。飲料水や非常食、医療用品などの備蓄状況を定期的に確認し、必要に応じて補充や更新を行います。
さらに、データのバックアップ体制を強化し、クラウドサービスやオフサイトのバックアップを活用することで、情報資産の保護を図ります。

最後に、オフィスレイアウトの見直しの検討も有効です。
避難経路を確保しやすい配置に変更し、従業員が安全に避難できる環境を整えることが求められます。
これらの対策を総合的に見直すことで、地震発生時の被害を最小限に抑え、企業の持続的な運営を支えることができます。


5. まとめ

地震大国である日本では、いつどこで地震が起こっても不思議ではありません。
大地震でも社員の生命を守り、帰宅困難時でも少しでも安全に過ごすことができるよう、オフィスの安全性を考えることは今後重要となってきます。

安心して仕事をするためにも、地震対策がきちんと行われているのか確認しておきましょう。
地震対策に関するご相談は、ぜひ日興商会までお問い合わせください。


よろしければ政府のサイトもご参照くださいませ。
・内閣府資料: 企業の防災対策・事業継続強化に向けて(PDF)
https://nikko.bunguclub.co.jp/admin/wp-content/uploads/2024/09/pamphlet_231212.pdf
※その他、各企業の取り組み事例や実態調査結果などはこちら!
・内閣府:企業防災ページ
https://www.bousai.go.jp/kyoiku/kigyou/index.html



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